こんにちは、レッケンフォルクのhatoryです。

前回、siryzziの担当した記事で名前だけ登場した「賞味録」。思いのほか興味を持ってくださる方が多かったようで、実際に読んでみたいという声を多数いただきました!

そこで実際に我々の賞味録を紹介してみてはどうか、とのことで広く仲間に公開していい賞味録を募ったところ、かなりの量の賞味録が集まりました。

まとめて一つの記事として紹介しようとしたんですが、編集部に確認したところ一つの賞味録で一記事の方が良いとのことだったので、一つずつ紹介していきます!

今後賞味録はタグ#賞味録 をつけて投稿していく予定なので、賞味録だけまとめて読みたい方はタグ検索がおすすめです!

また、賞味録ですが、皆さんにも味の想像がしやすいように、文章中の表現はなるべくこちらの世界に存在する味の近い物質に置きかえました。置きかえられなくてそのままのものもあるので、それはぜひみなさんがこちらの世界にきた時にどんな味か試してみてください!

賞味録の醍醐味を少しでも感じていただけると嬉しいです!

※編集部注:原文では各種族の固有名称が使用されておりましたが、異世界文化に馴染みのない読者にも分かりやすいよう、本記事では編集部判断により一部の表記を分類名へ置き換えています。また、その他の表記・表現に関しても編集部判断で変更を加えております。

翼種

ワーファリーズ・F

カゴいっぱいの沈藤花(じんとうげ)。これが今回の対価だった。彼女に差し出すと、両手で受け取り薄紫色の花の中に顔をうずめて深呼吸をしている。彼女のくるぶしまで伸びる透明な羽が、喜ぶように一度大きく肩の高さまで持ち上がる。

うっとりとした顔で深呼吸を何回か繰り返した後、彼女は花を一つ取り出すとひょいと口に放り込んだ。むしゃむしゃと咀嚼を続けながらどんどんとほおばっていく。彼女の唇の周りが、少しずつ沈藤花の赤黄色の花粉にまぶされてつやつやしていく。

ある程度口に花を詰め込むと、おもむろにカゴを机の上に置いた。そして私をじっと見つめると、口をもぐもぐさせたまま手を引いて椅子に座らせようとしてくる。うながされるまま椅子に座ると、立っている彼女の方が目線が高くなった。彼女は私の肩を両手でぽんと叩いたあと、顔を両手でつかんで口をつけてきた。

ぬるりと舌が入り込んでくる。自分の舌でそっと歓迎する。舌を伝って、ゆっくりと重たいものが落ちてくる。カカオとミズルマの香りが広がり、うしろからラベンダーと胡桃が追いかけてくる。とろりとした甘露の中にざらつくものがわずかにある。先ほど噛んでいた沈藤花の名残だろう。舌と舌をこすり合わせ、そのざらざらしたものをすり潰すように味わう。舌先が花をとらえると、チェリーや白桃のような甘酸っぱさが鼻を抜ける。

下着を脱いで私の膝の上にまたがってきた、彼女の腰に腕を回す。見つめあったまま唇についた花粉を円を描くように舌で撫でる。部屋の扉横に掛けてある灯りが、彼女の瞳の中でくねくねと踊っている。羽が低くうなり始める。羽が生む風が、私と彼女の熱をかき混ぜていく。

彼女が突き出してきた舌を吸い込んだ。もう沈藤花の香りはだいぶ遠く、彼女自身の育んだ蜜の色が主となっている。明るいところでみたらその色はきっと星を飲み込む黄金色だろう。

おもむろに口付けをやめると、彼女は自分の人差し指を私の口に入れてきた。指先になにか付いている。口に入る寸前に漂ってきた香りはアップルウィとレモンバーム。口に含むと、自然と唾液があふれてくる。先ほどよりもしたたかなミズルマの香り、そしてミョードのふくよかな陶酔感がしばらく続く。

私の口から指を抜き取ると、彼女はその手で私の手を取り、自らの秘部へと導いた。私の膝の上に座している彼女の暗がりに手をあて、そっと中指を差し入れる。指は抵抗なく沈む。

すぐに指を抜いて口に含む。先ほど彼女が舐めさせてきたものと同じ味わい。私はほうとため息をついた。

私の表情を見ていた彼女が、自分の唇を指しながらどっちが美味しいか聞いてくる。私はもう少し考えさせて欲しいと答えた。了承した彼女から蜜を口移しで飲ませてもらいながら、再び泉の入り口へと手を伸ばす。

入り口の周りを撫で、突起を見つけそこも撫でると、んむぅと彼女が声を出す。その突起を押したり撫でたり指で挟み込んだりし続けると、こんこんと泉が湧き出てきて手首まで伝ってくる。

泉から一際大きな飛沫が上がったタイミングで、彼女が声を上げのけぞり、羽を強く羽ばたかせた。巻き起こった風で部屋の明かりが消える。

はぁはぁと喘いでいる彼女を片方の腕で支えながら、泉に浸していたもう一方の手を持ち上げ、泉の水を味わった。

口移しで分け与えてもらった蜜よりも、やはり明らかに香りと陶酔感が強い。私は蜜の陶酔感のない甘さの方が好みだ。間断なくいくらでも口にできる。沈藤花との相性も良かった。他の物との相性も良さそうに感じる。